【特定処遇改善加算】をわかりやすく説明すると?

特定処遇改善加算って?

2019年10月から新設された【介護職員等特定処遇改善加算】(以下、 特定処遇改善加算 )。それってどういうもの?誰が対象なの?今までとどう違うの?など、新しく始まった特定処遇改善加算についてご説明します。

本記事では特定処遇改善加算の概要をご説明しています。2021年4月の改修点については以下の記事にて解説しておりますのでこちらも併せてご一読ください。
▶【令和三年度】特定処遇改善加算が変わる!

新しく追加された特定処遇改善加算とは

“勤続10年以上の介護福祉士”を基本として、月8万円か、年収440万円を超える人を設定する。

というのが新加算【特定処遇改善加算】の概要です。

とは言っても経験や技能や職場内でのバランスを考慮して加算対象となる人は事業所単位で裁量しても良いとのこと。事業所毎に柔軟な対応が認められているのでそこまでハードルは高くないと言えそうです。

深刻な人手不足が問題となっている介護の現場では介護職員を新たに確保すること、長く働いてもらうことが課題となっています。今回の新しい加算は現場で働く介護職員さんたちの賃上げをして処遇をよくする事が一番の目的です。従来の処遇改善加算に加えて、介護の労働現場をよりよくして『介護離職0』を目指すことが根底にあります。

この新たな特定処遇改善加算は、同じく2019年10月から増税した消費税が財源となっています。

今までの処遇改善加算と何が違うの?

介護の労働条件をよりよくすることが目的なのは同じです。

それを前提として、あえてこれまでの内容との違いを挙げるとすれば、
従来の処遇改善加算は介護職員全体に対する処遇の改善で、新しい特定処遇改善加算は、その中でも経験や技能のある職員への処遇改善といったところでしょうか。
※従来の加算と新加算で計算方法や加算率の違いはありますがここでは割愛します。

特定処遇改善加算は、概要を見るとわかるように経験のあるベテラン介護士さんや、リーダー級の介護士さんが重視された内容です。長く働いていると給料がアップするということは目標にも繋がりますね。

\  2021年4月から特定処遇改善加算の要件が変更になります  /

▶ 【令和三年度】特定処遇改善加算が変わる!

特定処遇改善加算の対象となる人

もちろん事業所単位で柔軟に対応できるとは言っても、算定要件やルールがあります。

●算定要件

  1. 従来の処遇改善加算Ⅰ~Ⅲのいずれかを算定していること
  2. 職場環境要件について、「資質の向上」、「労働環境・処遇の改善」、「その他」の区分で、それぞれ1つ以上取り組んでいること
  3. 賃上げ以外の処遇改善の取り組みの見える化をホームページなどで行っていること(2020 年度から要件)

●加算配分についてのルール

まず職員を以下の3グループに分けます。

  1. 経験・技能のある介護福祉士資格を持った職員
  2. その他の介護職員
  3. その他の職種

そして以下のルールに基づいて配分を決めます。

【ルール⓵】
  Aの職員のうち一人以上は月8万円もしくは年収440万円まで賃金アップさせること。

【ルール➁】
  処遇改善額が、AはBの2倍以上、CはBの2分の1以下に設定すること。

文章で見ると難しく感じますが、先ほども触れたように経験や技能についての判断は事業所に任されているので該当する方は加算の対象となる方は結構いらっしゃると思います。

勤続10年以上を基本としてはいますが同じところで10年働いているということじゃなくても大丈夫。事業所の判断によってはトータルの経験が10年でも加算が認められるようです。

おすすめ‼

介護のニュースサイトjointでも厚生労働省が発表している「特定処遇改善加算」についてのQAなどを掲載しています。(外部リンク:【介護職員の賃上げ新加算、通知・QA・様式例が出ました!】)

\  2021年4月から特定処遇改善加算の要件が変更になります  /

▶ 【令和三年度】特定処遇改善加算が変わる!

介護業界の処遇改善に期待

この新しい特定処遇改善加算によって長く介護の現場で働いてきた職員さんたちの賃金を向上させ、全体のベースアップにつなげることでこれからの介護業界の労働環境はよりよくなっていくでしょう。能力がある人がその分認められるということは働くうえでとても重要なこと。それがきちんと給料に反映するとモチベーションアップにもつながります。

そして2025年には日本の人口で一番多いと言われている団塊の世代が75歳以上となり、高齢化社会が進むことになります(2025年問題)。介護業界ではすでに慢性的な人材不足と言われていますが、この2025年に向けてさらに人材を確保しなければなりません。そのためには介護業界のイメージアップが必要です。今回の特定処遇改善加算にとどまらず介護業界の処遇の改善はもっと進んでいくことに期待したいです。

ナーシングネットプラスワンは特定処遇改善加算の設定も可能です。法改正時や、機能のバージョンアップがある場合も安心してご利用いただけます!分からないことがあるときはお気軽にサポートセンターにお問い合わせください。介護事務管理士の資格を持ったオペレーターがしっかりサポートいたします♪

第三の処遇改善加算がスタート(2022年9月9日追記)

新たな処遇改善加算、「介護職員等ベースアップ等支援加算」が新設されます。

介護職員の賃金を3%増加させるという内容となっています。

詳しくはこちらの記事もぜひご一読ください

いよいよ始まる!『 介護職員等ベースアップ等支援加算 』とは

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